みなさんはじめまして!今年の3月からあいりんご城で作業療法士として勤務しています。中村といいます。岡山県の北部、真庭市出身の26歳です。まだまだ未熟な身ですが、精いっぱい頑張りますのでよろしくお願いします。
さて今回ブログを書くにあたり、作業療法士という仕事とは?どういったことをするのか?といったことを説明します!
みなさんのなかには作業療法士という職業を初めて知る方も多いと思います。作業療法士とは簡単に言えばリハビリの職業の一つで、障害や年齢に関係なく日常生活に支障をきたす すべての人たちに「作業」を通して人生を豊かにすることを支援しています。ここでいう「作業」とは食べることや入浴、家事や仕事、趣味活動など私たちが普段生活するうえでの、すべての活動のことです。何らかの原因(病気・怪我)でその人らしい作業が出来なくなった人たちに対して、作業療法士はその人らしい作業が再び出来るようにサポートをしていきます。
では子供達に対してはどういう事をサポートするのでしょうか? あいりんご城では現在子供たちに対して、日常生活動作、遊び、学習、社会生活技能などの発達をサポートさせていただいています。その中でも私は特に「遊び」を通した発達支援を行っています。みなさんのなかには遊ぶことがリハビリ?と考える方もいるかもしれません。しかし子供たちにとっては「遊び」が一番重要な「作業」なのです。子供は遊びを通して自分の精神・身体を発達させていきます。具体的な例をあげます。下の写真は「だるまさんがころんだ」を私が療育で取り入れた場面です。
みなさんも昔やったこともあるでしょう「だるまさんがころんだ」
ここで培われる能力とは何でしょう。
まず一つ「だるまさんがころんだ」では鬼の声のみを注意して聴くことが必要です。これは例えば集団の中にいると声掛けに反応できない・集中して相手の話を聞くことが難しいお子さんにとっては耳を傾けて相手の話を聴く練習になります。
次に運動面ではどうでしょうか?子どもたちはみんな鬼の言葉に合わせて止まる・動く動作を繰り返す必要があります。宿題に集中できない子どもたちの中には筋肉の張りが弱く、長時間座ることが疲れる為、集中しつづけることが難しいお子さんもいます。ここで私たちは「やる気」の問題として、つい注意をしてしまいます。しかし筋肉の張りは脳からの指令で出ているので、いくら注意してもすぐに改善しないことが多いです。しかし「だるまさんがころんだ」に合わせて体を動かすことで筋肉の張りを自分で調節し自分の体をうまくコントロールする練習にもなります。その結果、椅子に正しい姿勢で座れる時間が長くなり集中力も持続できるようになります。また今回は障害物も用意したため、不安定な場所を歩くことでバランス面の向上も狙いました。
このように遊びの中でいろいろな発達にいいことを織り交ぜることができます。
子どもたちはそれぞれが遊びの専門家で、自分たちで面白い遊びを考えることがあり、私自身まだ子供たちに教わることも多いです。あいりんご城では今後も「遊びの楽しさ」と「成功体験」を第一に優先してスタッフ全員で子どもたちの支援をしていきます。